売れるネットショップ・ECサイトとは?
ネット社会の現代、世の中には無数のオンラインショップで溢れかえっています。
そんなネットの広大な海から選んでもらうには、どうすればいいのでしょうか?
今回は、どの販売ジャンルにも当てはまる「選ばれるネットショップの基礎」についてまとめました。
これからネットショップを始めようと思っている初心者の方から、すでにECサイトを持っていてもっと飛躍させたいと考えている方まで参考にできる内容です。
あなたのブランドを選んでもらうためには、競合ブランドと差別化させなければいけません。そして、共感してもらえる世界観をサイトやSNS上で打ち出すことが、長期的に選び続けてもらうために大切です。
本記事では、そんなネットショップの世界観を構築すること=ブランディングについて詳しくご説明します。
選ばれるためには、世界観に共感してもらうことが大事。
選ばれるECショップは、ちゃんとブランディングされている
アパレルブランド「ONE」のブランディング by PLAN J
プロダクトそのものだけでなく、ブランドの目的・世界観を重視するようになってきた時代。
店舗を持たないネットショップの場合、ブランディングによる世界観の構築はとくに重要です。オンラインでの買い物は、スタッフや店内の雰囲気を感じたり、商品そのものを手にとって見ることができません。
消費者はECサイトの画面からブランドの持つ雰囲気を感じ取ります。だからこそ「商品を手にして、より豊かになった生活を送る自分」や「商品を贈った友人・家族が喜ぶ表情」を想像させるような、心に訴えかける効果のある世界観をサイト上で構築しなければなりません。
世界観に共感して選んでもらえれば、価格競争から脱することもできます。
そのためには、商品が持っているポテンシャルを引き出してブランディング・デザインを行う必要があります。
あなたのブランドを分析してみましょう!
なんとなく素敵なデザインにするだけでは、ブランディングの効果は出ません。
しっかりとブランドを分析して、社会での位置付けや伝えたいメッセージを明確にすることで、ブランドの持つポテンシャルを引き出した効果的なブランディングを行うことができます。
1. ターゲット・オーディエンスを確認する。
まず、ターゲット・オーディエンスを定めます。性別や年齢など、ここで定めるターゲットによって無論デザインのアウトプットは大きく変わります。ターゲットを具体的に絞れば絞るほど、より狙いを定めた効果的なブランディングができるので、ペルソナを設定してみるのも有効です。
《 以下の質問について考えてみましょう! 》
- あなたのブランドのターゲットは?
(性別・年代・嗜好・地域など)
2. 競合と比較した上で、差別化できるポイントを探る。
あなたのブランドの競合となりうるブランドを洗い出しましょう。そして、自分のブランドや競合ブランドの特徴・強み・弱みなどを分析していきます。それらの競合ブランドと比較した際に浮き彫りになった自分のブランドの特徴や強みをブランディングで押し出していきます。
《 以下の質問について考えてみましょう! 》
- あなたのブランドの競合は?
- 競合と比較した際の強み・弱みは?
- 消費者にとって、あなたのブランドを選ぶメリットは?
3. ブランドとしての目的・ゴールを持つ。
ブランドを通して社会にどのような影響を与えたいのか、将来的に何を目指したいのかなどブランドとしての指標を立てましょう。ここで掲げるビジョンは、経済活動的なゴールではなく、社会貢献的な要素があるものである必要があります。近年は消費者がブランドのビジョンへ共感できるかが鍵となってきており、ブランディングでファンをつくるための重要な要素の1つです。
《 以下の質問について考えてみましょう! 》
- ブランドが大切にしていることは?
- 社会や消費者に与えたいブランドの印象は?
- ブランドとして伝えたいメッセージは?
- ブランドの目指している最終的なゴールは?
ネットショップには何のデザインが必要?
自分のブランドをしっかりと分析できたら、分析結果を反映させたデザインでブランディングを行います。
ここで重要なのが、デザインするアイテム・打ち出すメッセージなど全てのタッチポイント(消費者とブランドの接点)において、一貫した世界観を表現できているかです。統一された世界観を表現できて初めて、ブランディングの効果が発揮されます。
ネットショップの場合は、販売ジャンルに問わず基本的に以下のものは必要になるでしょう。
1. ECサイト
アパレルブランド「ONE」のECサイトデザイン by PLAN J
ネットショップにとってブランドの顔となるWebサイト。スマホ・タブレット・PCなど、どんなデバイスでも綺麗に見えるレスポンシブ対応したデザインは必須です。
2. パッケージ
アパレルブランド「ONE」のパッケージデザイン by PLAN J
パッケージなどの商品以外の要素が与える印象にも気を使うことで、実際にお客様の手に届いた際の満足度が格段にアップします。サイトやSNSから感じ取れる世界観に沿った、統一されたデザインにしましょう。
3. SNS
アパレルブランド「ONE」のSNSデザイン by PLAN J
Instagramの場合、いつプロフィールページを開いても、ブランドのブレない世界観が表現されていることが大事です。またストーリーなどを使ってリマインダー的にブランドの情報を目にしてもらうことも、継続的な関心を集める上で大切です。
《あわせて読みたい》
成功している世界のネットショップ
アメリカを中心とする海外では、自国に留まらず世界を視野に入れて展開し成功しているD2C(Direct to Consumer)ブランドが多くあります。
*D2Cとは…自社で企画・生産した商品を、流通業者を介することなく、自社ECサイトで直接消費者に販売するビジネスモデル
▷ D2Cの代表格コスメブランド「Glossier」
アイコニックなデザインや、現代の女性に響くメッセージ性が消費者の心を掴み、美容業界を圧倒的にリードしているコスメブランド「Glossier」。
SNSを利用した戦略が功を奏し、今や成功を収めたD2Cブランドの代表格的存在です。
ブランドの理念は「less is more」。女性の持つ本来の美しさを引き出す商品を展開し、動物実験を一切行わないポリシーを掲げています。
ボックスに入って届く商品は、付属のステッカーと共にピンクのジップロックに入っています。思わずInstagramにアップしたくなるような、隅から隅まで洗練されたデザインはSNSでの拡散効果も抜群です。
▷ 独自の世界観で魅了するファッションブランド「Entireworld」
「バンド オブ アウトサイダーズ」の元デザイナー、スコット・スタンバーグが2018年に立ち上げたブランド。
これまでのコレクション形式に従うことをやめ、月1回のペースで新作をリリースするという本ブランドは、品質を保ったまま価格帯が3分の1ほどに抑えられています。
素材や形にこだわり抜いたベーシックアイテムを中心に、世代や国を問わず受け入れられる商品展開が世界中で人気を集めています。日本への発送も対応していて3日ほどで届くようです。
ベーシックな形ではあるものの、カラフルで楽しい色使いや削ぎ落とされた世界観に心を掴まれる人々が続出しています。ECサイトは、まるでコンテンポラリーアートのような独特の世界観が広がっているので是非チェックしてみてください。
ブランドの名前の通りEntireworld(世界中)を制覇することがゴールだそう。
しっかりブランディングをして、選ばれるネットショップへ
今回は、ネットショップにおけるブランディングについてご紹介しました。
私たちデザイナーはここでご紹介した以上にブランドを詳細に分析し、ビジュアルコンテンツを作成していく上でデザインに落とし込んでいきます。
商品・ブランドの本質とポテンシャルを引き出し、偽りなく効果的に消費者へ伝えていく方法こそブランディングなのです。
小手先のデザインではなかなかファンを獲得することはできません。しっかりと世界観を構築し打ち出していくことで、息の長いブランドへと成長させることができます。
まずは自分のブランドとしっかり向き合って、客観的に分析してみましょう!
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Jessica Maiko Tam
PLAN Jのグラフィックデザイナー。愛知県生まれ。
ここでは日々の生活にまつわる「これいいな!」と思ったモノ・コトを私なりにキュレーションして発信しています。普段は“生活を豊かにするクリエイティビティ”を基軸としたデザイン従事者。
JESSICA M. TAM
PLAN Jのグラフィックデザイナー。愛知県生まれ。
ここでは日々の生活にまつわる「これいいな!」と思ったモノ・コトを私なりにキュレーションして発信しています。普段は“生活を豊かにするクリエイティビティ”を基軸としたデザイン従事者。
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