お店の価値を伝えるツールとしてのデザイン
ビジネスのゴールは
「商品やサービスを購入してもらうこと」そして「くりかえし購入してくれるファンを獲得すること」です。
誰しもあなたのお店の商品を「初めて」購入する時があります。
では、何が購入に至るきっかけを作るのでしょうか?
口コミなどもきっかけの一つになることはありますが、それ以上にお店の雰囲気・世界観が大きく寄与しています。
つまりお店の商品がどんなに美味しくても、それを適切に伝えることができていなければなかなか購買には至らないのです。
今回は、カフェやレストランなどの飲食店のブランディングに焦点を当て、デザインを通してお店の世界観を構築することの大切さをお伝えしたいと思います。
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飲食店がブランディングから得られる効果
お店の強みや本質を見極め「らしさ」を引き出したブランディングは、お客様に対して「買ってもらうきっかけ」となり、さらには「ファン(リピーター)になってもらう効果」も生み出します。
- 買ってもらうきっかけ
- ファン(リピーター)になってもらう効果
カフェを例として、ブランディングの重要性とそこから得られる効果を具体的に説明します。
お店に行く前
1.ウェブサイトやSNS、看板などのデザインから得る印象が興味を持つきっかけに
実際に来店するまでは商品を体験する機会がないので、SNSやウェブサイトで見たお店のロゴやメニュー、料理の写真、通りかかった際のお店の外観などが興味を持つきっかけとなります。
2. ビジュアルインパクトが強く、印象に残りやすい
脳科学者のJohn Medinaが2014年に行った実験によると、人がある内容を3日後に記憶している割合は、耳で聞いた場合が10%であることに対し、目で見た場合は35%にも昇ったそうです。
他のお店と差別化して認知してもらうという点でも、ブランディングは重要な役割を担っています。
お店に行った後
3. 来店前に抱いていたイメージと一致することで信頼感・安心感を与える
ウェブサイトなどから抱いていたお店の印象がいざ来店してから得る印象と異ってしまうと、お客様の期待からずれてしまうことになります。
お客様がお店と接する様々なタッチポイントで、お店の世界観をぶれずに統一して表現できているとお客様の信頼につながります。
4. デザインされたショップツールは、SNSで拡散したくなる
思わずシェアしたくなるようなショップカードやメニューのデザイン、お店の雰囲気は、お客様が次のお客様を呼んでいただけるような理想的なPRの波を作る効果もあります。
お寿司屋さん「GUNKAN BAR」のブランディング
ここからは、飲食店のブランディング事例をご紹介したいと思います。
「GUNKAN BAR」は20代から30代をターゲットにしたカジュアルな飲食店を想定し、PLAN Jがブランディングを行いました。
定番から変わり種まで様々な軍艦巻きを提供する専門店で、お酒も楽しむことができます。
敷居が高い印象にならないように、遊び心を感じられるディティールのデザインにしました。
ランチョンマットとしての役割も果たすメニューのQRコードからは、外国人向けの写真付きメニューを見ることができます。
ジェラートカフェ「POPOTA」のブランディング
スペインのデザイン事務所、Requena Officeによるブランディング。
ジェラートワールドカップで2度準優勝したこともある、マドリードのジェラートショップです。
一目見ただけで忘れない鮮やかなイエローがメインカラーのブランディングには、フォトジェニックでユーモアのあるデザイン要素が散りばめられています。
レストラン「THE CIVIC」のブランディング
カナダのデザイン事務所、Blok Designによるブランディング。
トロントにあるThe Broadview Hotelの中にあるレストランのショップツールです。
街に貢献した偉大な市民リーダーたちをモチーフにしたデザインがユニーク性を生み出しています。
カフェ兼ギャラリー「SPACE」のブランディング
PLAN Jによるブランディング。ギャラリースペースが併設したカフェです。
ロゴはキーボードのスペースキーをモチーフにしています。
カラフルで有機的なモチーフは、SPACEに集う多様なアーティストたちをイメージしました。
自由な空間であるSPACEの、1つのイメージにとらわれない柔軟さをデザインに落とし込みました。
価値が伝わるブランディングで流行るお店へ
今回は、カフェやレストランなどの飲食店のブランディングについてまとめました。
売りたいものは飲み物や料理であるにもかかわらず、お客様は来店するまでそれらを実際に体験する機会がないということはとても興味深いですよね。
そのことからも、お店の価値を視覚的に伝えることの大切さが理解できます。
それもロゴだけ、ウェブサイトだけのようなバラバラな要素よりも、ロゴ・ウェブサイト・メニュー・ショップカードなど、お客様とお店の様々なタッチポイントの世界観を統一することによってよりビジュアルのパワーが発揮されます。
「らしさ」を引き出したブランディングで、流行るお店にさせましょう!
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Jessica Maiko Tam
PLAN Jのグラフィックデザイナー。愛知県生まれ。
ここでは日々の生活にまつわる「これいいな!」と思ったモノ・コトを私なりにキュレーションして発信しています。普段は“生活を豊かにするクリエイティビティ”を基軸としたデザイン従事者。
JESSICA M. TAM
PLAN Jのグラフィックデザイナー。愛知県生まれ。
ここでは日々の生活にまつわる「これいいな!」と思ったモノ・コトを私なりにキュレーションして発信しています。普段は“生活を豊かにするクリエイティビティ”を基軸としたデザイン従事者。
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